今年新しくご用意している、吉野本葛を使った葛プリン。
深い味わいのきな粉バージョンも、爽やかな抹茶バージョンも、どちらも好評でしたが、お好みが分かれるかなと思っていたきな粉バージョンの方がとてもたくさんの反響をいただきました。
個人的に好きなトロトロのギリギリの固さに仕上げた葛プリンに、さらにトロリとした黒糖カスタードとあんペーストを合わせているので、全体的にかなりゆるゆるですが、もちもちの白玉とよく絡んで色々な味の変化をお楽しみいただけたかなと思います。
和菓子の原材料は、洋菓子よりも日常的に馴染みのないものが多いですが、わらび餅などに使う“わらび粉“を筆頭に、葛粉も、葛の割合の少ない、さつまいもなどのでんぷんが混ぜられた葛粉が一般的で、“本わらび粉“ や “本葛粉“ を使って作られた商品はとても少ないです。
当然ながら本物の材料を使うと値段が高くなってしまうからという理由ですが、あまり好きではないごまかし方で、当店では必ず吉野本葛を使っています。
ですが、“葛“という「漢字が読めないけど、このプリンで」と度々ご注文の際に言われてしまい、本葛であるかどうか以前に、葛そのものが知られていない、そして分からないけれど多分プリンなのだろう、という想像によるご注文、それでも「美味しかったです」と言っていただいて、葛プリンとしてお楽しみいただけただろうかという一抹の不安もありつつ、メニューを伝えることの難しさを改めて感じたりしました。
あと少しの間ですが、卵を使っていない、葛プリン。ご用意してお待ちしております。
とりあえず 次回から “葛“ は平仮名に…