お好きなお席へ

先日聴いていたラジオで、リスナーから「飲食店で、空いているテーブルにどうぞと言われるのが気になる」という投稿がありました。

知らない人と相席するわけがないのだから、お好きなお席にどうぞで良いのでは、という内容でしたが、片付けが追いついていないテーブルがある時などに、空いているテーブルへ・・・は使うなぁと思いながら聴いていました。(番組をやっていた某芸人さんは二人とも「まったく気にならない」との答え)

実際のところ、当店でも以前混雑していた時期に、「相席ですか?」とか「相席でもいいんですけど」と言われたことが何度かあり、このようなお店でも相席を想定される可能性があるという経験をしています。

個人的にはもちろん相席は「ありえない」のですが、満席でお断りしてしまったり、お待ちいただいたりという状況も、それはそれで申し訳なく、かといって、より多くの人に入って(座って)もらうことで、他の誰かが席を空けなければと気を遣って本来の時間を過ごせないかもしれないことも、同じように心苦しく、難しい問題でした。

相席でも気にならないような、大人数で座れる大きなテーブルを用意した方が良いのだろうかと考えた時期もありましたが、この狭い空間でそういう席が落ち着くだろうか、と想像すると、どうしても違和感があり、そして今思えば、そもそもさほど望まれてもいないことだったように思います。

他の席が空いていても、お一人でご利用される方の中には敢えて小さなテーブルを選ばれる方も多く、以前は、お一人でも広いテーブルを使っていただいて大丈夫ですよ、とお声がけしていたこともあるのですが、“この席が好きで“ という方の、こじんまりした席が落ち着く、という気持ちもとてもよく分かるので、今はそういったお声がけはしないようにしています。

どのような時も、お好きなお席へどうぞ。相席は、ありません。