使うべきか否か

春先はお一人で来られる外国の方が多く、今までもほとんどの方が日本語がお上手で、あまり困ることはなかったのですが、最近は特に、分からないことは翻訳アプリを活用されたりしながらご利用いただくことが増えました。

言葉や文化が違うからといって、何かとんでもない出来事が起きたり、メニュー以外の説明を必要とされることというのが今までにもほとんどなく、それだけでも普通にありがたいのに、和菓子も美味しかったと楽しんでくださったり、来て良かった、と言ってもらえたりして、分かりにくいお店だけど良い時間を過ごせてもらえたのなら良かったと、いつもホッとします。

葉山でお店をやっていた時に、お一人で来られた外国の若い女性から、お店のスタンプを押してある平袋(小さな販売品を入れる紙袋)を1つずつ全種類欲しい、というようなことを身振りを交えながら言われて、袋?この袋でいいんですか?と確認した上で1種類ずつお渡ししたことがあり、その時は不思議に思っていましたが、自分が好きなお店のタグや紙袋を捨てずに保管しているのと同じようなことだったのかもしれないなと後になってふと思いました。

あの頃は自分たちでミニノートや手帳を作ったり、カレンダーを販売したり、紙モノを色々作ったりしていたので、そういうオリジナルの何かを欲しいと言われることも割と多かったのですが、スタンプを押しただけの平袋が欲しいと言われたのはその1回だけで、なんだかとても印象に残っています。

昔、京都のとあるブックカフェで帰り際、オリジナルデザインのブックカバー(紙)を1つ、6種類くらいの中から選ばせてもらえたのですが(2人だったので2種類)、どれも本当に好きすぎて、

え・・・選べない・・・・どうしよう・・・選べない・・・無理・・選べない・・

と、心の声が漏れながら本当に長々と真剣に困っていたら、お店の方も一緒になって困りつつ「遠くから来てくれたので」と本当に申し訳ないことに全種類くださって、その紙のブックカバーを、その旅のどの荷物よりも大事に持ち帰って、ただただ大事に保管しているだけの15年。

紙好きあるある、もったいなくて使えない。