もうだいぶ昔のことですが、ずっと憧れの小さなお店が岐阜にあって、なかなか行けずにいる間にカフェ営業から雑貨店に変わってしまい、それでもやっと時間ができた冬の終わりに青春18切符で鎌倉から6時間くらいかけて行ってみたことがあります。
どんなに粘っても10分くらいしかいられない小さなお店で、でも大好きすぎて商品の包装を待っている間に「どうしてカフェを辞めてしまったんですか?」とつい聞いてしまい、色々ありまして…と一瞬で会話が終わって、(あぁどうしてそんな質問をしてしまったんだ・・・!)と20年近く経ってもなお後悔しています。
前に買ったあれもあれもまだ大事に使ってますとか、もっと普通に思いを伝えてくれば良かったなぁと、今はもう実店舗もなく、その後限られた人だけに通販していたショップも昨年閉じてしまったので、いよいよ後悔しか残らない思い出になってしまいました。

昔、このお店のスコーンが本当に大好きで、とスコーン愛を綴った置き手紙をテーブルに残してくれたりするお客様がいて、ある日の帰り際にとても熱心に思いを伝えていただいたのですが、翌週くらいだったかに「前回好きな気持ちを伝えることに必死になりすぎて、買って帰るのを忘れてしまいました」と笑いながらお越しくださいました。
その時、お店で食べるのと同じように温めたいけど難しい、というご質問をいただいて、「より美味しく食べたい」と思ってもらえるこのスコーンは幸せ者だなぁとしみじみ思いました。
以前はスコーンの温め方や保存方法などを書いたメモをテイクアウトの際にお付けしようと考えたこともあるのですが、ご家庭で使われているトースターやレンジによって温め方も変わるので、なるべく個別にお答えするほうが良いかなと思っています。同じようなご質問があればお気軽にお尋ねください。