カフェって何屋さん

遠い昔のこと、たまたまつけっぱなしにしていたTV番組で当時の国民的アイドルグループの1人を密着していました。

深夜に外を歩きながら「ちょっと座って話しましょうか」と、たまたま入ったお店がその頃私もよく行っていた路地裏にあるカフェで、そちらに興味を惹かれて見続けていたら、フードメニューもあればお酒もあり、エスプレッソなどの多彩な珈琲メニューもあり、周りの人も色んな過ごし方をしているお店のスタイルに戸惑った様子の彼は、

「ここって何屋さん?」

とものすごく不思議そうに口にしました。

今では誰も不思議に思わない『カフェ』のスタイルですが、当時の東京は、それまでの飲食店とは少し違うカテゴリーとして現在に繋がる「カフェ」という形態が広まり始めた、いわゆる“第一次カフェブーム“真っ盛りの頃で、それでもアイドルという職業柄、カフェという存在に触れることがないくらい忙しいのか、という衝撃を受けると同時に、

(・・・たしかにカフェって何屋さんなのだろう?)

と、ふと考え込んでしまいました。

多分ジャンルで括ろうとすると、何でも屋さん、的な存在でもあって、それが魅力でもあると思いますが、なんとなくその一言がずっと頭の中に残っていて、自分がお店をやる時は「カフェ」より「喫茶店」の方がわかりやすいかもしれないと、屋号に付けることにしたきっかけになりました。

個人的には、一人でも入りやすい(狭すぎない)、一人で来てる人が多い、お店の人もお客さんも静か、薄暗い、トーストメニューがある、お客さんの年齢層高め、外から中が見えない、混んでない、・・・といった感じのお店が好きですが、大抵の場合どれかを妥協することになるのは当たり前の中、今年は久しぶりにそんな理想的なカフェに出会いました。(県外)

決して狭くはないフロアをおばあちゃん一人で仕切っていて、あそこまでたどり着くのに私はまだ何十年もかかるんだなぁ・・と思うと、まだまだ先は長いなと思ったり、でも人生あっという間のような気もしたり。

今年の夏もなんだかスッと終わりそうで、嬉しいけれど、思っていたより早く秋が来るのではと慌ててメニューを考え直しています。