以前観た、ある映画がとても面白くて、監督のインタビュー記事が読みたいなぁとネットを彷徨っていたら、映画の情報をまとめたサイトに「間の長いシーンが多すぎるという感想の多い映画ですが、倍速で見たらちょうど良かったですよ!」という地獄のような提言を目にして、そっと画面を閉じました。
良かった、面白かった、という感想が同じなのであれば、そんな見方をする人がいても問題はない時代なのだろうけれど、なんだかちょっと違うような。いや全然違うような。
映画館でもエンドロールまで観る派・帰る派で分かれるような気がしますが、個人的には映画の余韻を反芻する時間として必要で、エンドロールの音楽までこだわっている映画に出会えると本当に幸せです。

今までに観た映画の中で一番泣いたのは、監督の家族の闘病と別れを撮り続けたドキュメンタリー映画『エンディングノート』。ただ単に悲しい内容ではなくて、少しコミカルで、ところどころ笑ったりする日常もあったりして、それが余計に感情移入してしまい、後半は号泣どころではなく、他に人がいなかったら多分声を上げて泣いていただろうくらい泣いて、周りの人もみんながみんな肩を振るわせて泣いていました。
エンドロールに流れたハナレグミの『天国さん』を聴く度に、あの夜、映画館で全員泣きながらエンドロールを眺めた時間を思い出します。
その後も涙が止まらなくて最寄りの駅からは電車に乗れず、離れた駅まで泣きながら銀座を歩くうちに、だんだん自分が不審者のように思えてきたおかげで冷静さを取り戻して帰宅。
翌日泣き腫らした目で出勤してこの話をしたら、どれどれと早速観に行った職場の人たちから「ハンカチじゃ足りない、タオルが必要」「トイレから出られない」とメールが来て、どれだけ泣いているのかよく分かって(だから号泣どころじゃないって言ったのに!)と笑ってしまいました。
基本的に映画好きの人しかいないミニシアターも好きですが、大きなスクリーンで観る大作ももちろん好きで、今年はIMAXシアターで観た『プロジェクト・ヘイル・メアリー』がとにかく最高で幸せでした。映画館では字幕版を、その後の配信で吹き替え版を観て、そしてやっぱりなんとかもう一度IMAXシアターでロッキーの宇宙船が観たい。
ちなみに主演のライアン・ゴズリングのことをかれこれ20年くらい推し続けて、日本ではミニシアターでしか上映されないような作品に出ていた頃から観に行っていたので、『ラ・ラ・ランド』では大きなスクリーンに映し出される姿を見ながら(ご立派になられて・・・)と違う意味でも泣けたものですが、今ではもう(また宇宙行ってる・・)と思うくらい大作ばかりで感慨深いです。
